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広がれ菌床シイタケ

二戸市浄法寺町のアグリードいわては、菌床シイタケ栽培のサイン地形成に取り組んでいる。元々は葉タバコ農家だったが、将来性の面から新たな事業に目を向けた。

葉タバコの乾燥室を改造することで初期投資を抑えた。通年の出荷が可能であることなど利点も多く、将来的に規模拡大を目指す。

同市浄法寺町で菌の培養棟4棟、栽培を行う発生舎2棟を管理。建物内は24時間全自動で温度と湿度が一定に保たれている。

菌床シイタケは、おがくずとシイタケ菌を混ぜた「菌床玉」うぃ培養棟で完熟玉と呼ばれる状態まで105日間育てる。その後、発生舎へ移し、矢巾町のアグリプランの特許製法で、棒に完熟玉をつるす「つり棒栽培」でシイタケを栽培・収穫し、岩手中央農協に出荷する。通年で安定した量の出荷が可能で、昨年度の生産量は約21トンで約2600万円売り上げた。

アグリードいわては、近隣農家と共に二戸菌床しいたけ生産組合を設立し、組合員への完熟玉の出荷も行う。高度な技術や設備が必要となる培養は同社が行い、出荷を受けた組合員は栽培収穫のみを行うことで、品質のばらつきや、近隣農家の初期投資を抑えることができる。

杉沢さんは盛岡農高を卒業後、家業の葉タバコ栽培と農業資材や薬品を扱うスギサワ商事の経営を行っていた。禁煙や分煙意識の高まりなどから、新たな事業展開も模索、2013年に菌床シイタケ栽培を始めた。

培養棟に、葉タバコの乾燥室を改造して使うことで初期投資を抑えた。19年6月に「地域の農業の先頭に立ちたい」と社名に思いを込めた「アグリードいわて」を設立した。

今年2月にはとうぎん・もりしんアグリ投資事業有限責任組合から1500万円の投資を受け、本年度中をめどに約90坪の発生舎1棟を増築する予定。生産量を増やし。将来は年間1億円の売り上げを目指す。

杉沢さんは「高品質なシイタケを栽培することで結果が付いてきている。将来は規模を拡大し、雇用を確保することで若者流出を防ぎたい」と力を込める。

引用:岩手日報 2021年4月11日掲載 「広がれ菌床シイタケ」